2008年04月04日
アメリカ貧乏旅行11日目、23時間バスでの出来事
フロリダ州オーランドのホテルを早朝にチェックアウトして、もう一度バスディーポに向かいました。
次の目的地は、アメリカの首都であるワシントンDCです。オーランドからワシントンDCへは
グレイハウンドバスで23時間かかります。つまり、丸一日バスにのっていなければ
なりません。
昨晩の出来事があって寝不足だった私は、早くバスにのりぐっすり眠りたいと思っていました。
午前中に出発するバスに予約を入れ、乗り込みました。オーランドからバスに乗り込むと
バスの中にはハイチから出稼ぎにきた家族を含め大勢の乗客がいました。
出稼ぎの家族(?)に15歳くらいの少年がいて、黄色人種が珍しいのか、さかんに私に話し
かけてきます。
23時間のバスの旅は、ずっと寝て行こうと思っていましたがおもわぬ英会話のレッスンが
できました。とはいえ、相手の英語もカタコト、こっちもぎこちない英語でしたので何パーセント
位伝わったのかわかりません。
彼らは、ハイチからフロリダについて、バスを使ってニューヨークやフィラデルフィアに向かう途中
だそうです。
ホテルのメイド、レストランの皿洗いなどの仕事につくということでした。メキシコも含め、このころ
中南米の国々は貧しく、つかまるのを覚悟で不法にアメリカに入国している人も大勢いました。
彼らが不法かどうか、それはわかりませんが・・。
長距離バスは2~3時間毎に短い休憩、朝昼夜には食事休憩があります。バスが止まった時に
ドライバーが何分間の休憩で何時に出発します、とアナウンスしますが、そのアナウンスを聴いて
いないと大変です。
前夜の寝不足もあって、夜はバスでぐっすり寝入っていました。ワシントンDCに着くのは、翌日の
午前中です。
夜が明けようとしている頃、眠っている私をハイチの青年がゆり起しました。バスは小さな停留所
にとまっていました。彼に誘われてバスを降りると、「お腹がすいたので、何か食べさせてほしい」と
お願いされました。こっちも大してお金を持っていないので、自動販売機でリンゴを一つ買って彼に
あげました。
このとき、事件が起こりました。後で考えると本当にぞっとする大変な出来事でした。
停留所の建物を出てバスに戻ろうとしたとき、視界には30メートル先に動き始めたバスが見えま
した。走ってバスを追いかけますが、バスはどんどんスピードをあげ広い駐車場から大きな通りに
でようとしています。
バスには、バックパック(中にはパスポートなど)を預けてあるし、さらに自分達がいるこの街が
いったいどこなのかさえ分からないありさまです。
「バスにおいていかれたらどうしよう」「何としてもバスを止めなくては」と考えながら必死で走り
ました。
バスとの距離は縮まるどころか、だんだん離れてゆきました。そして、バスは何もなかったかの
ように駐車場の出口を右折して大通りに出ていってしまいました。
「もうだめだ」と観念したその時、バスのはるか後方を走っていたタクシーがわれわれの姿を見つけ
てくれ、猛スピードでバスを追い越しバスを停車させてくれました。
「地獄で仏」とはこのようなことを指す言葉なんでしょう。
このタクシーのおかげで命拾いしました。われわれはタクシーの運転手さんにお礼を言い、バスに
乗り込みました。
このとき、頭の中がパニックになっていて、タクシーの運転手さんに十分なお礼を言えなかった
ことが大変残念でなりません。
探偵ナイトスクープにお願いして、このときのタクシー運転手さんを探してもらおうと何度も考え
ましたが探偵ナイトスクープの予算ではアメリカまで探しに行ってはくれないだろう、とあきらめ
ています。
続く
次の目的地は、アメリカの首都であるワシントンDCです。オーランドからワシントンDCへは
グレイハウンドバスで23時間かかります。つまり、丸一日バスにのっていなければ
なりません。
昨晩の出来事があって寝不足だった私は、早くバスにのりぐっすり眠りたいと思っていました。
午前中に出発するバスに予約を入れ、乗り込みました。オーランドからバスに乗り込むと
バスの中にはハイチから出稼ぎにきた家族を含め大勢の乗客がいました。
出稼ぎの家族(?)に15歳くらいの少年がいて、黄色人種が珍しいのか、さかんに私に話し
かけてきます。
23時間のバスの旅は、ずっと寝て行こうと思っていましたがおもわぬ英会話のレッスンが
できました。とはいえ、相手の英語もカタコト、こっちもぎこちない英語でしたので何パーセント
位伝わったのかわかりません。
彼らは、ハイチからフロリダについて、バスを使ってニューヨークやフィラデルフィアに向かう途中
だそうです。
ホテルのメイド、レストランの皿洗いなどの仕事につくということでした。メキシコも含め、このころ
中南米の国々は貧しく、つかまるのを覚悟で不法にアメリカに入国している人も大勢いました。
彼らが不法かどうか、それはわかりませんが・・。
長距離バスは2~3時間毎に短い休憩、朝昼夜には食事休憩があります。バスが止まった時に
ドライバーが何分間の休憩で何時に出発します、とアナウンスしますが、そのアナウンスを聴いて
いないと大変です。
前夜の寝不足もあって、夜はバスでぐっすり寝入っていました。ワシントンDCに着くのは、翌日の
午前中です。
夜が明けようとしている頃、眠っている私をハイチの青年がゆり起しました。バスは小さな停留所
にとまっていました。彼に誘われてバスを降りると、「お腹がすいたので、何か食べさせてほしい」と
お願いされました。こっちも大してお金を持っていないので、自動販売機でリンゴを一つ買って彼に
あげました。
このとき、事件が起こりました。後で考えると本当にぞっとする大変な出来事でした。
停留所の建物を出てバスに戻ろうとしたとき、視界には30メートル先に動き始めたバスが見えま
した。走ってバスを追いかけますが、バスはどんどんスピードをあげ広い駐車場から大きな通りに
でようとしています。
バスには、バックパック(中にはパスポートなど)を預けてあるし、さらに自分達がいるこの街が
いったいどこなのかさえ分からないありさまです。
「バスにおいていかれたらどうしよう」「何としてもバスを止めなくては」と考えながら必死で走り
ました。
バスとの距離は縮まるどころか、だんだん離れてゆきました。そして、バスは何もなかったかの
ように駐車場の出口を右折して大通りに出ていってしまいました。
「もうだめだ」と観念したその時、バスのはるか後方を走っていたタクシーがわれわれの姿を見つけ
てくれ、猛スピードでバスを追い越しバスを停車させてくれました。
「地獄で仏」とはこのようなことを指す言葉なんでしょう。
このタクシーのおかげで命拾いしました。われわれはタクシーの運転手さんにお礼を言い、バスに
乗り込みました。
このとき、頭の中がパニックになっていて、タクシーの運転手さんに十分なお礼を言えなかった
ことが大変残念でなりません。
探偵ナイトスクープにお願いして、このときのタクシー運転手さんを探してもらおうと何度も考え
ましたが探偵ナイトスクープの予算ではアメリカまで探しに行ってはくれないだろう、とあきらめ
ています。
続く
NYからLAまで大陸横断バスの旅その4 LA到着
NYからLAまでバスの旅~その3ラスベガス
NYからLAまでバスの旅 その2
ニューヨークからLAまでバスの旅
NYで2週間、その1
アメリカ貧乏旅行15、16日め ボストン
NYからLAまでバスの旅~その3ラスベガス
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アメリカ貧乏旅行15、16日め ボストン
Posted by kuboken at 17:59│Comments(2)
│50日間アメリカ貧乏旅行
この記事へのコメント
ひぁあああ〜!なんてオソロシイ出来事!!!すごい!タクシーの運転手さん!!!?アメリカの映画の中のような光景でしたねえ!!!!
Posted by みうみうBETTY
at 2008年04月05日 09:30

27年前の出来事ですが、このときの光景が時々夢に出てきます。
普通は出発する時に人数チェックをするんですが、どうして僕らを
おいて出てしまったんでしょう。不思議です。
普通は出発する時に人数チェックをするんですが、どうして僕らを
おいて出てしまったんでしょう。不思議です。
Posted by kuboken at 2008年04月05日 11:29